今年の受賞作は、Het geheim van de keel van de nachtegaal。フラマン語作家Peter Verhelstが、アンデルセンの童話『小夜啼鳥』を翻案した作品です。Verhelst(1962 - )は、詩集やおとな向けの小説などを発表しており、これが初めて手がけた児童書。なお、この本は、すでに今年のWoutertje Pieterse PrijsとGouden Uil Jeugdliteratuurprijs(どちらも児童文学賞)を受賞しています。
Carll Cneut(1969 - )のイラストは、とても静かで、それでいて力強い。ふんわりかわいい雰囲気はまったくありません。このちょっとこわいようなかんじ、『モチモチの木』(作:斉藤隆介、絵:滝平二郎、岩崎書店)のあの切り絵の世界を思い出しました。
児童書というよりも、これまでオランダ語ではあまりなかった「おとなが読む子どもの本」になっています。
Peter Verhelst, Carll Cneut, e.a.: Het geheim van de keel van de nachtegaal, De Eenhoorn, 2008, ISBN 9789 0583 8507 9.
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