オランダ語のこどもの本でいちばん有名なJip en Janneke(Annie M.G. Schmidt)のペルシア語版が出たというニュースが少し前にありましたが、実はこの本、原著出版社Queridoとの契約を経ずに出版されていたということです。
オランダ在住の翻訳者は2006年にQueridoに問い合わせのメールを送っていたものの、担当者が産休中でメールは行方不明になった模様。その後翻訳者はイランの出版社にQueridoと直接やりとりして版権を取得するよう依頼し、契約がまとまったと考えていた、とのこと。
今日のde Volkskrantの記事によると、Queridoの担当者はこれから契約にむけて交渉をしたいと述べています。まあこれは当然。ただし、同じコメントの中で、このようなやり方は「プロ意識に欠ける」と翻訳者を非難している点はちょっとずれているような。原著が好きで訳したい/訳したとしても、最終的な版権交渉を翻訳者が個人ですることはめったにないと思います。それに(この短い記事では状況はわかりませんが)、翻訳を出す出版社の方で話を進めているというなら、それを信じるしかないわけで。
そもそも、イランで出版というニュースが出たのは2週間近く前です。その時点でなにもせず、別の新聞が違法出版だったと指摘したことに反応するというのも、いまひとつ理解できません。
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