2009年5月25日月曜日

Cradle to Cradle

Cradle to Cradle: Remaking the Way We Make Things (North Point Press, 2002)読了。
William McDonoughとMichael Braungartが、サステイナブルな社会の実現を目指す新しい工業デザインの枠組みを提唱した本。

今の「エコ」のコンセプトはEco-Efficiency:
3R+R(Reduce, Reuse, Recycle + Regulate)−削減、再利用、リサイクルと規制で、環境への悪影響をできるだけおさえることを目指す。つまり効率化。→ 環境破壊が進み、目に見えるかたちで現れるのを先延ばしにするだけ。根本的な解決策にはなり得ない。
これから目指すべきコンセプトはEco-Effectiveness:
waste = food ゴミという概念はない。あるサイクルで寿命を終えたものは、別のサイクルの栄養となる。製品をデザインする段階で、その製品を使い終えた時にどのような栄養になるか−効果−を考える。

方向性としてはわかりやすく、もやもやが晴れたようなような気になった部分もあったのですが、実際にビジネスにどう取り入れるのかについては具体例に乏しい。新規の事業を立ち上げるというならまだしも、今現在動いていることをどう変えていくかというところに踏み込んでほしかったです。

2009年5月15日金曜日

86歳女性のブログ、本として出版

ニュースサイトNu.nlの記事から。

Fried van Goghさん(86歳)が自身の戦争体験を綴ったブログが出版された。Friedさんがブログを始めたのは3年前。オランダ領東インドでの日々を記録に残しておきたいというoma(おばあちゃん)に、お孫さんがブログを提案。キーボードとマウスの使い方から練習して書き始めた。


Bron: ANP Video | © RTVWest

ビデオの中でちらっと見えるブログを手がかりに検索してみましたが、一般には公開されていないようです。本がそのうち図書館に入ることを期待しましょう。


2009年5月13日水曜日

Libris Literatuurprijs 2009 受賞作発表

Libris Literatuurpris 2009、Dimitri Verhulst(1971 - )が受賞しました。ベルギー人作家としては、Hugo Claus(1929 - 2008)に続く2人目。

ベルギーのニュース番組で放送された受賞後の短いインタビューで、「...今までお金のためにやってきたことに、これからはもっとはっきりNOと言えるようになると思う。それがうれしい」と話していたのが印象的でした。

2009年5月1日金曜日

女王の日

4月30日、女王の日パレードの見物客に車が突っ込んだ事件。多くのオランダ人の誇りである「開かれた王室」が大きく変わることになるかもしれません。

意図的な行動だったと口にして、現場で逮捕された犯人は病院で死亡。移民ではなく、ふつうに仕事を持って生活していたオランダ人だったとのことで、ニュース報道からは、宗教や文化の違いといった、ある意味わかりやすい背景事情が見えてこないことに対するもどかしさを感じます。




2009年4月24日金曜日

訃報:Martin Bril

作家・コラムニストのMartin Brilが亡くなりました。享年49歳。

むずかしい言葉を使わずにその場の空気や人の印象を伝えるスタイルが好きで、日刊紙 de Volkskrant のコラムはいつも最初に読んでいました。自身の病気(がん)のことも時々書いてはいましたが、この4月から毎日1面に掲載されるコラムの担当になり、新しいスタートを切ったところ。それが2週間もしないうちにこんなかたちで終わってしまうとは、誰も思っていなかったでしょう。

昨日テレビで観た短い映像。アムステルダムの街を歩きながら、「どうしてみんな下向いて歩いてるんだろう。自分は上を向きたいけど」と一緒にいた誰かが言うと、「悲しいことがあるからね」と答えていました。照れなのか、小さく顔をしかめて。

土曜日の過ごし方、偶然入ったレストランでの顛末、ある田舎街のショーウィンドウでみかけた靴のこと。彼のコラムは、誰にでもあるようなひととき、でもほとんどの人が意識していないようなことを、やさしくすくいとっていました。




2009年4月17日金曜日

スロウな1週間

ぎゅーっというかんじで忙しかった2カ月間が一段落して、「これをしなきゃ、あれも終わらせなきゃ」という感覚から解放されました。片付けないといけないことはやはりありますが、朝起きて、しようと思ったことを順番にやっていくのんびりペース。

そんな中、昨日かかってきた電話。「通訳の案件があるんですけど...」土曜日から月曜日まで、メインは日本語とオランダ語、とさらさら話しつつも、場所は口にしない。「場所はどちらになりますか」と聞くと、「えっとですね、スキポール空港で合流して、その後フィンランドに行ってもらうことになります」との返事。う〜ん...。去年のクリスマス前には同じパターンでラトビアに、というお話もありました。あ、3月には来週リスボンに行ける?という問い合わせも。
もちろん、声をかけていただけるのはありがたいのです。絶対に行きたくないわけでもない。でも、料金交渉して契約書を交わし、飛行機の手配その他(日本の通訳会社だとコーディネーターさんが考えてくれるところかもしれませんが)プラス会議なり商談なりの準備を1日2日で、というのは無理。そのあたり、どうしてわかってもらえないのかなぁと不思議に思いながらお断りしました。

ちょっと元気になって来週からまた始めます。


2009年4月9日木曜日

A New Green History of the World

Clive PontingのA New Green History of the World: The Environment and the Collapse of Great Civilisations (Vintage, 2007)を読みました。1991年に出たA Green History of the Worldの改訂・増補版。この最初の版は『緑の世界史』のタイトルで日本語版が出ています(翻訳:石弘之・京都大学環境史研究会、朝日新聞、1994年)。

環境との関係という視点で人類史を再構成した本。
新技術の発明は、一般に「進歩」ととらえられる。しかし、人間が環境を変える能力を「磨いて」きた歴史は、欲求を満たすために環境を破壊する方法を次から次へと生み出してきた時間でもある。人間の「足りない」>「新しいものを使う(ための技術を作る)」>「それが足りなくなる」>「また別の新しいものを使えるようにする」の循環が延々と続いてきた結果、現在(の環境問題)があることが、細かいデータを交じえて説明されています。