2008年12月11日木曜日

欧州委員会、ヨーロッパ文学賞を創設

先週のニュースですが、欧州委員会が文学賞を創設する計画を発表しました。来年秋から3年間の期限つきで、ヨーロッパ各国の若手作家が対象。目的は「ヨーロッパにおける現代文学の豊かさ」を内外に示すこと。賞の授与のほか、毎年文学界から「ヨーロッパ文学大使」を任命することも決まったようです。

しかし、誰がどうやって選考するのか...。選考委員の人選からして大変な作業です。もちろん、候補作選びも。そもそもヨーロッパの文学とは、という話になってしまうと終始がつかなくなるのでは。それに、言語の枠を超えて若手作家を評価するというのも簡単ではありません。当然出版社の力関係がからむ話になるのでしょうが、新人の翻訳作品は多くないはず。仮に翻訳があっても、ヨーロッパの文学メジャー言語 —ドイツ語、フランス語、英語、イタリア語あたり?— のすべてに訳されていることはまずないだろうし。

ベルギーの新聞De Standaardのオンライン版では、フランダース文学基金の代表が「それよりも各国の代表的な文学作品を集めた全集を編纂・翻訳出版する方が有意義ではないか」と語っています。

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