2007年6月13日水曜日

Collapse、やっと読了

Diamond, Jared Collapse: How Societies Choose to Fail or Survive (Penguin Books, 2005)、やっと読み終わりました。去年の夏に日本へ帰る時に空港で買って、結局読まずに持ち帰り、目次をながめ、数ページ読んだだけでそのままにしていたのでした。
その後秋にあった通訳の仕事で、会議中にこの本に触れた発言があり、「ちゃんと読んでみよう」と思ったものの、今度は数十ページ読み進んで長い中休み。
文章が難しいわけではありません。ただ植物や動物の名前がたくさん出てきて、そっちの方が気になり出すと読みのスピードが落ちてしまい、なかなか進まないのでほかの本に浮気してしまう...ということを繰り返していたもので。
日本語版も出ていて(『文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの』ジャレド・ダイアモンド著、楡井浩一訳、草思社、2005年)、こっちは上下巻あわせて850ページを超えるボリューム。
過去に存在し、消えていった社会の崩壊に共通する要因は何か? をテーマにモアイ像で知られるイースター島やマヤ文明、グリーンランドへの植民などを分析する前半と、現代社会に目を向けてルワンダやオーストラリアの状況を環境問題に絡めて考察する部分にはかなり引き込まれました。もっとも、最終部に向けて、そこから現代に生きる私たちが学べることは? というあたりは、章立ての割には物足りない印象。でも詳しい参考文献があがっているところを見ると、興味のある人は自分で認識を深め、賢い消費者/有権者/社会人...として行動できる指針を得てくださいね、ということなのでしょう。

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