2013年2月28日木曜日

IMPACダブリン文学賞 ロングリスト

IMPACダブリン文学賞(International IMPAC Dublin Literary Award)のロングリストにオランダ語の作品が入っているとのことで、ウェブサイトを見てみました。英語で「発行」された小説、つまり他言語からの翻訳も含めた作品に対して授与される賞で、2010年にはDavid Colmerがオランダ語から訳した Twins が受賞しています。
[原著:Boven is het still, Gerbrand Bakker 以前短く紹介]

世界の主要都市の公立図書館が推薦する本の中から選ばれるこの賞、今回は44カ国120都市の図書館が参加したとのこと。対象は2011年中に英語で出版された作品、翻訳の場合は原著の発行が5年以内という条件付き。合計154の推薦作中、翻訳は42あるそうです。これを多いとみるか少ないとみるか...。

オランダ語オリジナルの作品は今回4つ。どれも原著が大ヒットしたとかいうわけではないので、すくいあげる目を持った人たちの力が結集した成果なのでしょう。

  • Conny Braam, Jonathan Reeder (translator), The Cocaine Salesman, [原著タイトル:De handelsreiziger van de Nederlandsche Cocaïne Fabriek]
  • Otto de Kat, Ina Rilke, Julia, [Julia]
  • Tessa de Loo, Brian Doyle,  The Book of Doubt, [Harlekino]
  • Tommy Wieringa, Sam Garrett,  Caesarion, [Caesarion]

このサイト、候補作の表紙が一覧できるのがいいです。クリックすると作品・著者の説明のページに飛びますが、左側に推薦した図書館の名前があります。村上春樹の『1q84』、申京淑『母をお願い』(日本語訳:安宇植、集英社、2011年)もリスト入り。トゥーサンはじめ、気になっていた本もいくつか。

これが10作品まで絞り込まれ、4月初めにショートリストとして発表されることになります。



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