2011年に出版された子どもの本を対象とした賞、今年は9作品が受賞となりました。このなかから、秋に「Gouden Griffel (金の石筆賞)」が発表となります。オランダ語で制作された子どもの本の奨励賞なので、「金〜」についてはフィンランド語からの翻訳作品である"Ik en de rovers"以外が候補作。いまどきちょっと了見が狭いという気がしなくもありませんが。実際に去年は、イラストに対して送られる「Zilveren / Gouden Penseel(銀/金の絵筆賞)」でオランダ語オリジナルの該当作がなく、史上初めて翻訳作品ばかりという事態になったのでした。
Zilveren Griffel 受賞作(作家 - タイトル - 出版社)
<6歳まで>
Wouter van Reek - Keepvogel en Kijkvogel - Leopold
Sjoerd Kuyper - O rode papaver, boem pats knal! - Lemniscaat
<6歳から>
Siri Kolu - Ik en de rovers - Gottmer
Edward van de Veendel - Toen kwam Sam - Querido
<9歳から>
Truus Matti - Mister Orange - Leopold
Harm de Jonge - Vuurbom - Van Goor
<読み物>
Jacqueline van Maarsen - Je beste vriendin Anne - Querido
Bibi Dumon Tak - Winterdieren - Querido
<詩>
Ted van Lieshout - Driedelig paard - Leopold
Sjoerd Kuyper、Ted van Lieshout、Bibi Dumon Takと、こういった賞の常連の作家の名前が並んだ手堅い印象のリスト。個人的にはKeepvogelが入っているのがうれしい。これはシリーズもので、どれも味わい深いというか、くすくすっと笑えるストーリー展開が楽しくおもしろい。DVDも持っていますが、6歳までのカテゴリーになるというのは多少意外に思いました。今回の受賞作はハーグ市立美術館のモンドリアン展(2011年)と連動した企画。なお、Mister Orangeもこの展示にあわせて発表された本だったそうです。
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