2010年12月17日金曜日

戦争がのこしたもの:Allemaal willen we de hemel

第2次世界大戦末期のフランダース地方。ある村に暮らす一家の子どもたち3人とその友達の少年が、ドイツ敗戦の色が濃くなる日々をどのように受けとめ、それぞれの人生の決断を下したか。4人の視点が章ごとに切り替わり、物語はらせん状に進んでいく。戦争、友情、恋愛、家族といったテーマが絡む史実は重く、結末に向かって登場人物のさまざまな思いが重なり響き合う。

ティーンエイジャー向けの小説とされているものの、文章に大仰なところはまったくない。雪が積もって妙に静かな外の景色にぴったりくる本でした。2009年De Gouden Uil(ベルギーの文学賞)、青少年文学部門読者賞受賞作。

Els Beerten, Allemaal willen we de hemel, Querido, 2008, ISBN: 978 90 451 0619 9.

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