ずいぶん前に録画してそのままになっていたVRTの番組、Het onvoltooide landを観ました。これがおもしろかった。第二次世界大戦の終結から2009年の初めくらいまでのベルギーの成り立ちを、政治家のインタビューと政治学者2人の解説を交えながら追っています。去年の後半からベルギーの行政や地方自治に関する翻訳しごとが続いていて、いろいろ読んだり考えたりしたこともあったので、このタイミングで観たのはかえってよかったのかも。
それにしても、1960年代にあった言語境界線(taalgrens)の確定と、その後顕在化したブリュッセル近郊の選挙区の問題が、実質的にはまったく解決されずに今日に至っていることにびっくり。何かにつけて持ち出される連邦制の将来としては3つの選択肢を挙げていました。
- "work in progress":現行の連邦制を手直ししつつ存続させる(番組タイトル「未完成の国」もおそらくここから)
- confederation(連合):フランダースとワロンの権限をいっそう強め、特定の分野でのみ「ベルギー」として協力する > ブリュッセルをどうするか?
- 分裂:(とりあえずフランダースの)分離独立
番組は30分 x 4回と短かったのですが、もっと深く掘り下げた本も出ているそうなので、これは読んでみたいです。
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