2014年2月12日水曜日
出版企画支援サイトTenPages、活動を停止
出版に特化したクラウドファンディングのプラットフォームTenPages.comが、2月7日に活動停止を発表しました。2010年2月のスタート時にはかなり注目され、ここが発端となった話題作もありましたが、さまざまな作品を制作者につないで利益を出し続けるというところが厳しかったのかもしれません。
TenPagesは、いわゆる「投資型」のファンディングでした。作家デビューを目指す人が出版したい作品の原稿を少なくとも10ページ公開し、1口5ユーロで出資を募ります。4カ月以内に2,000口(=10,000ユーロ)集まるとパートナーである複数の出版社に企画として提案、首尾よく書籍化されれば、出資者は書籍の販売利益から配当を受け取るというしくみ。活動停止を知らせる創業者のコメントによると、4年間に公開された原稿は2,124本、うち66作品が実際に書店に並んだとのこと。
昨年夏にはTenPages Specialsという新しいビジネスモデルも提案していました。こちらはすでに知名度のある人を対象としたプラットフォームで、出資者には金銭のリターンではなく、出版物やアプリ提供、あるいはワークショップ参加などを想定。しかもこれはパートナー出版社に回さず、自前で発行・販売する方法を考えていたようです。昨年末の創業者インタビューを観ると、業界のシステムを変える新規参入の挑戦のはずでしたが……
動いていたプロジェクトがどうなるのかは、いまのところはっきりしません。よくTVに出ている男性のモデルがクラシック音楽のガイドブックを出すプロジェクトがありましたが、これはどこかの出版社が手を挙げるでしょう。そんなケースではなく、本来のTenPagesで「続きを読みたい」と作品を支持した人たちの気持ちを無駄にしない解決策をまとめてほしいところです。
付記:この後、2月25日に破産手続きが開始されたというニュースがありました。
2014年1月21日火曜日
オランダの図書館で電子書籍の貸し出し開始 [メモ]
今朝のニュースから。
オランダの図書館のネットワークで電子書籍の貸し出しサービスが今日から始まる。ウェブサイトBibliotheek.nlに図書館の利用証の番号を登録すればデータが取得できる。貸出期限は3週間。利用料は当面無料。ただし4月以降は刊行から3年以内の書籍については20ユーロで18冊分のアクセス権を買うシステムになる…
貸し出し1件ごとに出版社に支払われる使用料が紙の本よりも電子書籍の方が高いとか、「タイトルごとのアクセス件数に制限があるため、紙の本と同じように『貸出中』となる場合もある」と書いてあるニュースも見かけましたが、いまのところ詳細は不明。何か見かければ追記します。
オランダの図書館のネットワークで電子書籍の貸し出しサービスが今日から始まる。ウェブサイトBibliotheek.nlに図書館の利用証の番号を登録すればデータが取得できる。貸出期限は3週間。利用料は当面無料。ただし4月以降は刊行から3年以内の書籍については20ユーロで18冊分のアクセス権を買うシステムになる…
貸し出し1件ごとに出版社に支払われる使用料が紙の本よりも電子書籍の方が高いとか、「タイトルごとのアクセス件数に制限があるため、紙の本と同じように『貸出中』となる場合もある」と書いてあるニュースも見かけましたが、いまのところ詳細は不明。何か見かければ追記します。
2014年1月6日月曜日
2013年11月30日土曜日
You are just a waiter
BBC Newsのサイトで、フィンランド出身の指揮者エサ=ペッカ・サロネンの記事を見かけました。ロンドンのフィルハーモニア管弦楽団(The Philharmonia Orchestra)の首席指揮者で、作曲家でもあります。
"Esa-Pekka Salonen: 10 tips to becoming a conductor"
By Alison Feeney-Hart
30 November 2013
「指揮者になるための10のTips」、インタビューを元に構成した文章でさらっと読めたのですが、その中になんというか、ぐっときた項目がひとつ。
"Esa-Pekka Salonen: 10 tips to becoming a conductor"
By Alison Feeney-Hart
30 November 2013
「指揮者になるための10のTips」、インタビューを元に構成した文章でさらっと読めたのですが、その中になんというか、ぐっときた項目がひとつ。
4. Accept that you are just a waiter
The composer is the chef and conductors are the waiters. Both are totally honourable professions but we have to accept that if I conduct a piece by Beethoven, I'm just a waiter. I might be head waiter, but waiter none the less and I am there to make sure the food comes to the table on time and intact.キッチンから出てくるものをきちんと届ける仕事。訳することも同じ。いつもおいしいものとは限らないにしろ、そのまま味わってもらえるように工夫を続けるのです。
2013年10月29日火曜日
AKO Literatuurprijs 2013
オランダ語圏で民間がスポンサーの文学賞としてはいちばん長く続いているAKO Literatuurprijsの発表が昨日ありました。今年の受賞作は子どもの本の作家・詩人でもあるJoke van LeeuwenのFeest van het begin。18世紀末の革命に揺れるフランスが舞台の物語とのこと。
最終選考には次の6作品が残っていました。
ちなみにDe Boerenoorlogは先日歴史ノンフィクションの賞(ロングリスト)を受賞しています。
最終選考には次の6作品が残っていました。
- Martin Bossenbroek - De Boerenoorlog - Atheneaum-Polak & Van Gennep
- Jan Brokken - De vergelding - Atlas Contact
- Wouter Godijn - Hoe ik een beroemde Nederlander werd - Atlas Contact
- Joke van Leeuwen - Feest van het begin - Querido
- Ilja Leonard Pfeijffer - La Superba - De Arbeiderspres
- Allard Schröder - De dode arm - De Bezige Bij
ちなみにDe Boerenoorlogは先日歴史ノンフィクションの賞(ロングリスト)を受賞しています。
2013年8月20日火曜日
Harmonic Fields
Harmonic Fieldsという展示に行ってきました。
かつて炭鉱があり、いまは公園というか原っぱが広がっている場所に、いろんな楽器がたくさん「植えられて」いました。
風が通り抜けると、あちこちから音が聞こえます。どれも楽器から生まれる音。
かつて炭鉱があり、いまは公園というか原っぱが広がっている場所に、いろんな楽器がたくさん「植えられて」いました。
風が通り抜けると、あちこちから音が聞こえます。どれも楽器から生まれる音。
音楽=楽器+演奏家
楽器を奏でるのは人だという思い込みはちょっと脇に置いて、耳をすませる。
弦楽器は弦が風で振動して
管楽器は管に風が入ることで 音が出る。
吹く風の向きと強さに応じて、同時に聞こえる音も変わります。
演奏者は不在でも、これは合奏。自然の風が紡ぐ音でした。
演奏者は不在でも、これは合奏。自然の風が紡ぐ音でした。
2013年7月25日木曜日
Libris Geschiedenis Prijs 2013 ロングリスト
歴史ノンフィクションに対する賞、Libris Gescgiedenis Prijsのロングリスト10作品が発表されました。オランダ語で書く以上、テーマがオランダとその周辺国の歴史に偏る傾向はある意味仕方がないことと思いますが、今年は南アフリカのボーア戦争あり、イースター島の発見あり、と珍しくバラエティに富んだリストと言えそうです。
発表は10月。ちなみに去年の受賞作は、第2次世界大戦中の日記をベースに当時「普通のオランダ人」はホロコーストについてどこまで知っていたかという問題を扱った作品でした(Bart van der Boom, 'We weten niets van hun lot': Gewone Nederlanders en de Holocaust, Boom)。
去年のロングリストはこちら。
- Martin Bossenbroek - De boerenoorlog - Athenaeum-Polak & Van Gennep アパルトヘイトの起源、世界大戦への予兆ともみなされる南アフリカのボーア戦争の詳史
- Jan Brokken - De vergelding: Een dorp in tijden van oorlog - Atlas Contact 第2次世界大戦末期にオランダのある村で死亡した若いドイツ兵をめぐる事件の真相
- Roelof van Gelder - Naar het aards paradijs: Het rusteloze leven van Jacob Roggeveen, ontdekker van Paaseiland (1659-1729) - Uitgeverij Balans イースター島を発見した探検家の伝記
- Edwina Hagen - President van Nederland: Rutger Jan Schimmelpenninck (1761-1825) - Uitgeverij Balans バタヴィア共和国の成立に深く関与した政治家・外交官とその妻の伝記
- Els Kloek - 1001 vrouwen uit de Nederlandse geschiedenis - Uitgeverij Vantilt オランダの歴史に登場する女性たち1001人の物語
- Geert Mak - Reizen zonder John: Op zoek naar Amerika - Atlas スタインベックの『チャーリーとの旅』から50年後、その足跡をたどる旅
- Frits van Oostrom - Wereld in woorden: Geschiedenis van de Nederlandse literatuur 1300-1400 - Bert Bakker 14世紀オランダ文学史
- Ronald Prud'Homme van Reine - Moordenaars van Jan de Witt: De zwartste bladzijde van de Gouden Eeuw - Arbeiderspres オランダ共和国の政治指導者ヤン・デ・ウィット兄弟の虐殺をめぐる論考
- Bart Slijper - In dit gevreesd gemis: Het leven van Willem Kloos - Bert Bakker 詩人ウィレム・クロース(1859-1938)の生涯
- Eva Vriend - Het nieuwe land: Het verhaal van een polder die perfect moest zijn - Uitgeverij Balans 干拓により誕生したオランダで12番目の州フレヴォラントの歴史
発表は10月。ちなみに去年の受賞作は、第2次世界大戦中の日記をベースに当時「普通のオランダ人」はホロコーストについてどこまで知っていたかという問題を扱った作品でした(Bart van der Boom, 'We weten niets van hun lot': Gewone Nederlanders en de Holocaust, Boom)。
去年のロングリストはこちら。
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